Election Day 2016


何かが変わる素晴らしい1日になるだろうとワクワクしながら火曜日の夜、眠りについて

次の日の朝に学校であったアメリカ大統領選挙の生中継イベントもどうせ朝起きられなくていけないだろうと思ってたけど案の定起きられず、いつもどおりゆっくり起床してすぐ携帯みてヒラリーが少し優勢だったのを確認して、「まあ、そうだろうな。」と思って学校に向かった水曜日。


ところが電車に乗っている間に事態が怪しくなってきて学校まで歩いているときにずっと携帯のポケットで鳴っていたBBCのニュースのnotificationに目を向けると"Trump won Ohio"の文字が。え、まてまて。と焦って学校に着くと生中継に釘付けになっている学生たち。ヒラリーがVirginiaを勝ち取ったときは一瞬歓声があがったものの、みんなの不安がひしひしと伝わってきた。


とってもいいところでクラスの時間になってしまったから渋々クラスへ向かうも全然集中できなくてラップトップの画面で教科書とCNN newsの行ったり来たり。ついに事態がおかしくなってきて信じたくないことが起きているという現実になんかどんな感情を持っていいのかわからない。いつもはギリギリまで授業を続ける教授が早めに切り上げて自分の携帯を見つめながらため息。クラスメートも多分ずっと集中できずにチラチラ速報をみていたのだと思う、みんなの様子が暗い。もうこのクラスが終わる頃には結果はみんな予想ができていたからだと思う。


次のAfrican American Historyのクラスも行ったけど全然教授の話が入ってこなかった。教授はAfrican Americanなのでとっても落ち込んでいた、けれどもうそのことについて話す気力もないようで学生の一人に"Do you actually know about the result?"なんて質問されていて、教授は軽く頷くだけ。


その日のその後は課題をやるために学校に残ったけど全然集中できなくてずっとだらだらしてたら友達から連絡きて夜ご飯を一緒に食べることに。友達の車で移動してるときにみたトランプの勝利宣言は忘れることないだろうなーある意味。

家に帰って父と結果について話して、ベットに入りいつも通りFacebookをチェックすると友達の今回の結果についての数え切れないほどのポストがたくさん。

私のアメリカでの学生時代にできた友達はほとんどがアジア人、黒人、LGBTQ+、小さいころに自国からアメリカに移住してきた移民、イスラム教徒などトランプが批判してきたマイノリティといわれる人たちが多い。だからか、その友達たちの素直に明日から自分たちの人生がどうなってしまうのかという不安と恐怖のポストが沢山見れて、大切な友達がこういう風にfearをもって生きなくてはいけないと思うと悲しくてたまらなくなった。


実際にアメリカに小さいことから何回も訪れ、3年半の学生時代を過ごした国だから今回の大統領選挙には普通の日本人よりかはより敏感になっていたけど、正直自分がこんなに今回の結果によってbring downされるとは想像もしてなかった。

なんでこんなに残念に思うかというと、もちろん大切なアメリカで出来た現地にいる友達や日本で一生懸命勉強して異文化理解を深めようと頑張っている日本にいる大切なアメリカ人の友達たちの悲しみと恐怖を思うと心がちぎれそうなくらい苦しいから。


そして、ずっとアメリカは異文化が入り混じりそれをお互いに尊敬しあうことの大切さを知っている人たちが沢山いるという私のアメリカに対しての憧れが一瞬にして崩れたからだとも思う。アメリカにいる人たちが「異文化をお互いに尊敬しあえることができる」ということは人種差別的な発言はしてはいけないというテンションが歴史とともに広がっていったからなだけで決して差別が少ないとうことではなくてアメリカにはとっても長い黒人奴隷の歴史があるしそのあとも隔離されたりありとあらゆるマイノリティが攻撃されてきた。だけどそうゆう行為はとても悪いことっていう意識は少なからずみんなのなかにあったと思う。(一部extremeな人たちを除いて)だから様々な人種の人々がアメリカに住めて、今の人種のるつぼといわれるアメリカができたんだと思う。

なんとなく人種差別的な発言はしてはいけないから言わなかった、けど心のなかであの宗教は最低だとかこの私たちの方があの人種よりも優れているとか、ずっと心のなかで思っていた人という人が国の半数もいたんだ、って確かにアメリカの人種差別の歴史を思い出すとなんでアメリカは「異文化をお互いに尊敬しあえることができる」ていうファンタジーを私は思い描いていたんだって頭をバーンと叩かれたような感じがした。


でも今回のことでずっとdepressでは生きたくない。今回のことで私のなかに芽生えた思いが幾つかある。うん、ふたつ。

一つ目は先ほども言ったようにアメリカに強いファンタジーを抱いて生きて来たけど現実を見れてよかったと思う。ダイバーシティの促進でも女性の社会進出でもずっとアメリカがリーダーのように思ってきた。だけど、違った。トランプが次期大統領になるって決まってから日に日に目にする人種差別のニュース。トランプが作り上げたとても過激なサポーターの中には本当に危険な人たちがいる。私の大切な友達がアタックされてもおかしくないし、私自身が今年のクリスマスにアメリカに行った時に経験するかもしれない。けど現実がわかったことはとても私たちにとって利益的なこと。このままヒラリーが大統領になってたらそれに気づかずにずっと表づらだけいい夢のアメリカでいたかもしれないから。


二つ目は今後もっと女性の活躍を応援したいと思ったこと。女性がアメリカのリーダーになる!ってワクワクしていた私としては今回の結果はとてもがっかりだった。やっぱりまだ女性はだめなのか、っておもった。ヒラリーの性格や今までの経歴でたくさんの人が彼女をよく思っていなかったのが大きな理由だと思うけど、ヒラリーが女性だったからという理由で投票しなかった男性や男性だけでなく女性もいたと思う。悔しい。今回の選挙キャンペーンで様々な人のスピーチをみたけど、一番心に残ったのはMichell Obamaのトランプのセクハラ事件についてのスピーチ。彼女がずっと女子教育の活動をしていたのは知っていたのでそのあとにいくつか彼女の活動をみてみると共感できることばかり。今回のヒラリーの負けはおもった以上に悔しくてその負けがすこしでも彼女の性別によるものだとしたら悔しいどころじゃない。自分が女性の社会進出や女性のリーダーシップについて以前から興味はあったけど今回の選挙でこんな気持ちになるとはおもっていなかった。と同時にこんな気持ちになるのはここまで私がこのトピックについて相当な思い入れがあったからだと気付かされた。今後、私が学校を卒業したあとのキャリアはこのことについてあまり関係がないことだけど常にこの思いをアウトプットしてなにかを変えたり良くしたりできる環境に身を置きたいとおもった。



: Good Day :

アメリカの大学を卒業し東京での社会人生活を経て、現在香港でキャビンクルーとして働く26才が思ったことや感じたこと、好きなものをつらつらと語ります。どうぞごゆっくりしていってください。

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